【経験者が解説】施工管理に向いてない人の特徴9選|改善する方法は?

マンホールに落ちる男性

施工管理向いてないかも‥
施工管理このまま続けて大丈夫かな?

今回は、こんな疑問にお答えします。

この記事でわかること

  • 施工管理に向いてない人の特徴
  • 施工管理に向いてない人の改善方法
  • 施工管理に向いている人の特徴

この記事を書く私は、施工管理歴16年の経験があります。そのなかで実際に感じた施工管理に向いてないと思う人の特徴をまとめました。

施工管理の仕事は4つの管理能力が求められ、どれも疎かにできません。そのため、自分は向いてないかもと思う人もいるでしょう。

しかし、向いてない人でも、改善できる方法はあります。

施工管理の働き方に悩んでいる人は、ぜひ最後まで読んでいただき、参考にしてください。

目次

施工管理の仕事内容とは

施工管理の仕事内容は安全管理、品質管理、工程管理、原価管理です。

施工管理の仕事内容は、4大管理と呼ばれる安全管理、品質管理、工程管理、原価管理です。

それぞれ簡単に解説します。

安全管理

安全管理は、工事現場で作業員やお客様の安全を守るために、環境を整えることです。

具体的には

  • 注意標識や安全柵の設置
  • 作業現場を事前調査し、危険箇所の洗い出しと対策
  • 作業前の危険予知活動
  • 作業員の服装確認、健康状態の確認
  • 指揮命令系統の確認

などがあります。

事故が起きないように事前対策をし、これらを作業員に周知し、守らせることが安全管理です。

また、周囲のお客様が工事現場に近寄らないよう標識や安全柵等を設置し、注意喚起をします。

品質管理

品質管理は、法律で定められている基準値をクリアするために、記録に残し管理することです。

たとえば、外には電柱が何本も建ってますが、電柱の根入れの深さは全長の1/6以上確保しないといけません。

そして1/6以上掘られているかを写真等で記録に残しておく必要があります。なぜなら、記録が証拠になるからですね。

施工記録の提出物に関しては、発注者との工事前打ち合わせで指定されます。

ですが提出が求められてないものでも、写真や測定記録を残しておくといいでしょう。

工程管理

工事を請け負ったら発注者側から工期を指定されます。

そのため、工期内に工事を終わらせなければなりません。

工期内に工事を終わらせるためには、工事の全体の流れを把握し、工程を組む必要があります。

具体的には

  • 資材の納期確認
  • 職人とのスケジュール調整
  • 現場環境の整備
  • 仕事が完了するまでに何日くらい必要か
  • 適正な工期か

以上のことを実際の工事が始まる前に考え、工程を調整していきます。

悪天候や予期せぬことで中止になる場合も考慮し、余裕をもった計画をする必要があります。

以上のことから、工程管理は工期内に仕事を終わらせるためのスケジュール調整のことです。

原価管理

原価管理は、会社の売上に貢献するために、お金の計算を事前にすることです。

何件も工事を請け負っても赤字ばかりでは会社は倒産してしまいますからね…

会社の利益をだすには、受注金額以下で工事を終わらせる必要があります。

そのためには、できるだけコストを抑えることが重要です。

ちなみに工事全体の費用をみたときに、「材料費」の割合がかなり高いので、材料はどこで買ったら1番安いのか複数の資材屋から見積りをもらい比べましょう。

大規模の工事であれば、1つの材料を何千個〜何万個と使用することもあるので、最終的な金額に大きく影響します。

価格が安い資材屋で材料を仕入れることができれば、コスト削減につながり会社の利益に大きく貢献できるでしょう。

以上のことから、会社の利益をだすために、お金の計算をすることが原価管理の仕事です。

施工管理に向いてない人の特徴

16年の施工管理経験から、私が施工管理に向いてないと思う人の特徴は下記です。

  • コミュニケーション能力が苦手
  • 体力がない
  • 精神的に弱い
  • リーダーシップがとれない
  • 計画的に仕事ができない
  • 大雑把
  • 気配りできない
  • 必要以上に真面目
  • 責任感がない人

順番に解説します。

コミュニケーション能力が苦手

施工管理の仕事は、コミュニケーションをとる場面が多くあります。

その理由は、人との関わりが多い仕事だからです。

具体的には

  • 発注者(設計者)
  • 職人(協力会社)
  • 同業他社の関係者
  • 資材屋
  • 重機のレンタル会社

工事を請け負った際は、多くの関係者と打ち合わせを行います。電話やメールのやりとり、対面での打ち合わせ等。

なのでコミュニケーションをとることが苦手ですと苦労するかもしれません。

体力がない

施工管理は、屋外での作業が主なので、体力がないと厳しい仕事です。

職人のようにずっと腰道具をつけて作業しているわけではありませんが、ときには材料を運んだり、少し手伝ったりする場合もあります。

また、真夏や真冬でも基本的に屋外での作業です。

なので体調を壊しやすかったり、風邪をひきやすかったりする方には向いてないでしょう。

精神的に弱い

施工管理は、精神的につらい仕事です。

なぜなら、自分以外のことで重大な責任がともなうからですね。

建設業の仕事は、何か事故が起きれば重大な労働災害につながることがあります。

人命に関わる重大事故が起きたとしたら、当然責任を追及されます。現場の環境はどうだったのか、しっかり周知したのかなど質問攻めにあうことでしょう。

こういった事故は起きないことが望ましいですが、事故を0にすることは難しいです。

ですから、不測の事態に耐えられない精神力の弱い方は施工管理に向いてないでしょう。

リーダーシップがとれない

施工管理は、現場の指揮をとり監督する仕事です。

そのため、年上の方や熟練した経験豊富な方にも指示をしなくてはなりません。ですが、若いうちは経験や知識が浅く、言いづらいこともあるでしょう。

しかし、何か起きれば責任をとる立場なので、言いづらいことでも言わなくてはなりません。

ベテランの方はおもしろくないと感じる人もいるでしょうが、仕事として割り切ることが重要です。

そのため、気が弱い人や自信がなくリーダーシップがとれない方は施工管理に向いてないでしょう。

計画的に仕事ができない

工程管理で説明しましたが、施工管理は、工事が何日くらいで終わるか事前に考えて計画をたてます。

なぜなら工期内で仕事を終わらせる必要があるからですね。

そして工期内で効率よく仕事をするために、やるべきことの優先順位をつけます。

具体的にいうと、やるべきことの優先順位1番は、材料の発注と納期確認です。その理由は、材料が入らないと仕事が進まないからです。

材料の納期がわかったうえで、職人とのスケジュール調整や重機のレンタル手配などをします。

そして最終的に工期内で仕事が終わるのかを見極める能力が必要です。

ですから、やるべきことの優先順位がつけられず、計画的に仕事ができない人は施工管理に向かないでしょう。

大雑把

施工管理は、目に見えるものが高品質でなくてはなりません。また、目に見えないものでも高品質が求められます。

家を例にすると、外見は美しいのに目に見えない基礎や柱の強度が規定値違反じゃ絶対買いたくないですよね。

こういったことを面倒くさがり省略してしまう方は、施工管理の仕事に向いていません。

気配りできない

気配りができない人も施工管理には不向きです。理由として、周りが見えていないからです。

気配りできない人は、何かを予測して行動できません。一方で、気配りできる人は、何かを予測して行動しています。

次の行動を予測することで、効率よく仕事ができたり、未然に事故を防げたりにつながります。

なので、気配りの意識がない人は施工管理に不向きと言えます。

必要以上に真面目

大雑把な人は施工管理に向かないと言いましたが、真面目すぎてもいけません。

真面目すぎると職人とうまく馴染めず、仕事をしていて苦痛に感じるでしょう。

なので、あまり固くならず、臨機応変に対応する能力が必要です。

そのため、真面目すぎる性格の方も施工管理に向いてないと言えます。

責任感がない人

施工管理は決断を多く求められるので、責任感がない人は向いてません。

というのも、工事中は疑問点が数多くでてきます。

職人からも「ここどうする?」とか問い合わせがあります。その際に、職人から「大丈夫かな‥」と思われないために、自信をもって答えることが重要です。

ですが、わからないのに曖昧な回答をしてはいけません。後々、やり直しとかになったら発注者からも信頼を失います。

調べてわからなければ管理者に相談したり発注者に相談し、解決してから作業を進めましょう。

施工管理に向いてない人の改善方法

施工管理に向いてない人の改善方法は、向いてない人の特徴の反対のことをすればいいと言えばそれまでですが、それができるなら苦労しません。

なので、これだけは意識してほしい1つのことがあります。それは、相手の立場になって物事を考えることです。

たとえば、自分が施工管理の立場でしたら、自分が職人だったらに置き換えて物事を考えましょう。この1つを意識するだけで、相手の気持ちに共感できるようになります。

共感できれば、コミュニケーションもうまくとれ、自分の本心も伝わるはずです。

施工管理に向いてない人は、おそらく人間関係の付き合い方が苦手な人だと思います。

なのでコミュニケーションをとる際は相手の気持ちになって話すことを意識してみましょう。

施工管理に向いている人の特徴

上記で述べた施工管理に向いてない人の反対が施工管理に向いている人です。

その他に下記2点の方も施工管理に向いているでしょう。

  • 体育会系
  • けじめがつけられる

体育会系

学生のときからスポーツをしていて、上下関係が厳しかった方は施工管理に向いてます。

なぜなら職人の方は体育会系の方が多いからです。

学生のときから部活動などで上下関係が厳しい環境にいた方は、年上との接し方に慣れています。なので職人とも打ち解けやすいでしょう。

けじめがつけられる

建設業の仕事は、少しの気の緩みで大事故につながることがあります。

なので「仕事中は仕事」、「休憩中は休憩」と時間のけじめがつけられる人は施工管理に向いています。

また、時間のけじめがつけられる人は周囲にもいい影響を与え、必然的に事故が起きにくい現場環境をつくれるでしょう。

まとめ

今回は、施工管理が向いてない人の特徴と改善できる方法について解説しました。

施工管理は向き、不向きがありますが、向いてないと思っている人は、経験が浅いだけの可能性もあります。

経験を重ねるごとに余裕がうまれるので、ネガティブに考えないようにしましょう。

そして、施工管理の仕事に誇りをもつことが重要です。

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